グーグル、「人格侵害」検索結果を完全削除へ
インターネットの検索サイト「グーグル」の検索結果で日本人男性の人格権が侵害されているとして、東京地裁が米グーグルに削除を命じた仮処分決定を受け、グーグルは22日、「裁判所の決定を尊重する」として、削除命令の対象になった122件の表示を完全に削除する方針を明らかにした。
同地裁は今月9日、男性が犯罪行為に関わったとする記述を含む237件の検索結果の表示のうち、122件について「素行が著しく不適切な人物との印象を与え、人格権を侵害している」と判断。グーグル側に削除を命じた。
しかし、決定後も122件のうち一部が表示されたままになっていたため、男性側は21日、「検索結果の削除が不十分」として、制裁金の支払いを求める間接強制を申し立てた。男性側の弁護士は「完全に削除されたことが確認できれば、申し立てを取り下げる」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/it/20141023-OYT1T50002.html
(※読売新聞 2014年10月23日より引用)
⇒ 以前にもお伝えした「忘却の権利」での事件がニュースとして取り上げられました。
237件中122件という、半分近い内容が検索結果から排除されました。
仮処分を通じているため、弁護士が行ったことになります。
今まではGoogleは敗訴したとしても、削除をしなかったため、大きな進歩といえます。
問題は、ここまで公になった本件をしても、まだ122件という検索結果が残っていて、
現在の状況からして本件が完全なる解決になったとは思えない点になります。
仮処分だけでも一般的に弁護士報酬として20万円以上はかかってくるため、
あまりにも不当な検索結果が出ている人でも払える費用がなければ解決できないともいえます。
これからまた司法制度が変わり、検索結果がもっと簡易な手続きなどを経て、公正といえるようになることを願うばかりです。